入院物語 ② 緊急入院、即手術

17日(金)、左目は相変わらず黒い幕に覆われ、左上付近がわずかに見える程度だ。09時半オープンを待って、11年秋に右目網膜剥離のレーザー治療を受けた県庁前のM眼科へ歩いていく。
順番が来たので看護師に状況を説明したのだが、マニュアル通りなのか「視力検査」をやらされる。いくら記号が大きなろうが、カードを持って近づいてこようが、左は全く見えない。あまりのしつこさに「いい加減に、、」と声を荒げたくなった。その後の先生の診断は「重度の網膜剥離。すぐに大きな病院での手術が必要」とのこと。しばらく待ってると「今から紹介状を書くので、即入院になるだろうが新潟S病院へ11時まで行くように」と言われた。
時刻は既に10時半を過ぎている。手術は覚悟していたが即入院は想定外だった。直ぐにタクシーを呼んでもらい、途中マンションに寄ってジャージ上下、下着類、洗面道具、タオル類とサンダルをバッグに詰め込んで、それでも11時15分にはS病院に到着することができた。
病院でもあれこれの検査、2〜3人の先生の診療を受け、ようやく若い先生から説明を受ける。要は「トシで硝子体が収縮した際に網膜が引っ張られて穴が開き、そこから液が漏れて網膜を浮かすことで剥がれた。、硝子体手術とその後起こりやすくなるので白内障手術も併せて行う」という。手術は局所麻酔で今夕16時から、その後も何だかんだと説明を受け、数々の書類にサインして忙しいのなんの。13時を回ってようやく個室の病室に案内された。人生初の入院と手術という言葉に興奮していたのだろうか、まだ昼飯を食べてないのに全然空腹を感じない。
部屋でボンヤリしていたのも束の間、15時半過ぎにはもうストレッチャーに寝かされ手術室へ運ばれてしまった。左目下瞼のところに麻酔を打たれ手術開始。術中も意識ははっきりしていたが、何がどうなっているかは皆目わからない。途中麻酔が切れかけてイテーと言ったら追加の麻酔を注射された。
病室に戻ったのは19時20分、予定では1時間半から2時間と言ってたので少し長くかかったようだ。しばらくすると夕食が運ばれてきた。初の病院食、どんな味だったか全然覚えてないが、完食したのは間違いないようだ。
発症から50時間余り、バタバタしたがとにかく手術を受けることができてホッとした。あとは経過を見守るしかないか、、、(つづく)