学生相撲の思い出(1)

今日は朝から快晴で風も弱く絶好の行楽日和、紅葉の名所はさぞかし人手があったことだろう。週末でなかったら出かけるところだが、人混みを避けてイエで過ごしていた。

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16時から「全国学生相撲選手権」を見ていて、50年以上前のことを懐かしく思い出していた。大学時代は相撲部に所属していた。あとで聞いた話しだが、寮生活の同級生が同室の先輩である相撲部主将からしつこく入部勧誘を受けていて、それを避けるため体のデカかった私をスケープゴートにしたらしい。新潟から出てきて間もない紅顔可憐な18歳には、主将から生協でうどんを奢られ入部を薦められたら「断る」術はなくアッサリ相撲部に入ってしまった。

映画「シコふんじゃった」を地でいくような相撲部、でも入部したときは一年生5人、二年2人、三年5人、4年4人と大所帯だった。卒論、就活、実習に忙しい4年生はほとんど練習に参加せず、たまにきてはぶつかり稽古と称してド素人の一年生をいじめる(?)だけだった。当時の対外試合は、5月の東日本(蔵前国技館)、9月の奉納相撲リーグ戦大会(靖国神社)、そして11月の全日本(大阪府立体育館)の三大会があった。当時日本大学がダントツに強く、四年に田中(今世間を騒がせている日大理事長)、三年に「輪島」、一年に「荒勢」を擁していた。大会で初めて「輪島」を見たときはそのデカさと仁王様を思わせる恐ろしいほどの容貌に寒気すら覚え、同じ学生とは絶対に思えなかった。

大阪で行う全日本大会では、本部より団体戦出場者5人、補欠登録2人、計7人分の東京~大阪間の往復普通乗車券と急行料金が支給されたが、貧乏クラブの我々は品川から大垣往きの普通夜行電車に乘り、その後も乗り換えを繰り返して12時間以上かけて大阪に行った。宿も友人や先輩のところに分散して泊まらせてもらい、当日試合会場で全員が揃う状態だった。

、、、つづく