「本来の味」って?

今日も朝から小雨が降り続く。高知では全国に先駆けて桜の開花宣言が出たというのに、こちらが雲が厚いので部屋は薄暗く気温も上がらないのでまだまだ冬の天候だ。

地方での美味しい食事処を見つけるため旅やグルメ番組をもっぱら見ているが、気になるのはリポーターの感想だ。揚げ物が出れば「外はカリカリ、中はジュワっとジューシー」、肉を喰えば「クサミがなく柔らか」、魚は冷凍でも生魚でも「シンセ~ン」、野菜はといえば「シャキシャキでアマ~い」、そして生でも漬物でも何を喰っても「○○の本来の味」という言葉を使う。

70数年生きているが「本来の味」ってなんだ? 旨いか不味いか、甘いか(塩)辛いか、柔らかいか硬いか、苦いか酸っぱいか、見た目が良いか悪いか、この中の最初に感じるのがワタシのリポートだ。

ガキの頃はスーパーがない時代、母親がほぼ毎日買い物をしてきたものが食卓に乘った。裕福でもないし、といって貧乏とは思ってなかったが「旬のハシリ」は手が出ず、野菜や魚など大量に出回ってたものを食べていた。夏は毎晩枝豆と皮むきトマトが並び、パンツ一枚になって当たりはずれが大きかったスイカを食べ、お盆にはで冷麦のつけ汁がドジョウ汁だった。普段の「肉」はブタ細カレーか豚汁、大晦日のスキ焼きが牛肉とのご対面だった。魚はサバ、クチボソ(マコ)カレイ、今では高級品となった大鍋に入った子持ちハタハタの煮つけ、ザルに並んだ南蛮(甘)エビの刺身、木箱のオガクズに入ったリンゴ、etc.   腹いっぱいに食べたこれら一品、一品がワタシの「本来の味」だろうか。

明日からようやく10℃越えとなるようだ。愛車もあとグッズを3回は混んでようやく車中泊仕様の完成だ。春はあとすこし、もうすこしでやってくる、、、