入院物語 ⑤  食事あれこれ

入院から10日目まで、ベッドから離れられるのは、トイレ、洗面、診察室への移動、シャー室の往復くらいで、一日百歩も歩いただろうか。腹がグウグウ鳴るような空腹はなかったが、それでも三度の食事が楽しみだった。味は抜群に旨いとは言えないものの想像してたよりはずっと美味しく、機内食並みに温かいもの、冷たいもののメリハリがあったことだ。17日術後の夕飯から2日退院の朝食まで、野菜の一片、ご飯の一粒たりとも残すことなく平らげ、看護師さんにはいつも「完食」の報告をした。
昼食時に翌々日の朝・昼・晩のメニューと注文票が配布され、希望すれば一食20円の差額は発生するが数種類のメニューを選択できた。
朝食はもっぱらパン食をチョイス。パンは温かく、これにコーヒーが付けば文句ないところだった。
24日昼は最初で最後の「味噌ラーメン」。スープと麺は別々だったが、ヤッパ、ンポビ加減だったかな。その他天ぷらそば、炒飯、ミートソースが出た。
右「たれカツ丼」、左「鶏のから揚げ」、いずれも夕食でメニューにあれば肉類を選んで食べる。
許可が出た十一日目からは、午前、午後に一回、一階のパン屋に入りコーヒーと菓子パンを楽しんだ。
そのほか、毎日午後二時頃、移動売店のワゴンが回ってきた。ドリンク、お菓子類から日用品まであり、入院当初の歩行禁止のときは大いに助かった。

てな具合で食事はそれなりに楽しめ、ヘタしたら入院中に体重が増えたのではないかと心配している(ジムは3〜4月とも休会届を出したので、オフィシャル検量は5月になる)。
明日は、退院後一回目の外来診察を受ける。視野はすっかり元通りに広がってはいるが、タテ線、ヨコ線とも歪んで見える。そのためまだ車は自重しているが、ヤッパ、完全に治るのには一年ほど掛るのかなあ、、、(完)