北海道ツーリング(11日目と最終日) 富良野から苫小牧、そしてゴール

9月6日
いよいよ北海道とお別れの日が来てしまった。
昨夜も雨が降ったようだが、朝には上がっていてまあまあの天候だ。朝飯までペンションの周りを散歩した。周りは畑ばかりだが、美瑛並みに「親子(もどき)の木」「マイルドセブン(樹が多いからセブンイレブンか)の丘」などがある。
泊まったペンション「夕茜舎(あかねやど)」。星を見上げながらウッドデッキで飲む生ビールが最高とのことだが、残念ながら今回は機会がなく次回の楽しみとなった。

七時半から朝飯。昨夜晩飯に揃わなかった女性二人組、ヤングライダーが加わった。ほぼ昨日の朝食と同じだが、魚は「宗八カレイ」に代わっている。
八時、ガレージの一番奥に駐輪していた埼玉のヤングウーマンライダーが出発するというので、結局全部のバイクが外で勢ぞろいすることになった。私も面倒だから一緒に出発することに。ハーレーとしらない宿泊客たちから、「ワ〜、キャ〜、スゴ〜イ、カッコイ〜」との声が上がり、越後のオバカンライダーはニンマリしつつ颯爽とペンションを後にした。








20分足らずで「ファーム富田」に到着。ラベンダーは無論ないがほかの花々が見事に咲いていて「まるでお花のオーケストラや〜」の景色である。
4年前よりさらに大きくなって隣に大駐車場を備えた「メロン富田」なるスペースもできている。最後とばかりカットメロン250円、ラベンダーラムネ200円を戴いた。
237号線を南下し、富良野のチーズ工房をたずねる。白樺などの雑木林に囲まれた趣のある雰囲気がいい。試食ではイカスミ入りの真っ黒なものが意外と美味しかった。
工房の隣の「丘の上ギャラリー」ものぞいてみた。写真の絵ハガキ1枚購入が入場の条件、さすがプロ、いい雰囲気に撮っている。縁付きで3枚購入した。

まだちょっと時間が早いので南富良野の「幾寅駅」へ向かった。およそ40分ほどで南富良野に到着し、幾寅駅のそばの道の駅で昼飯。「エゾシカカレー」950円を食べたが、カツは揚げたて、素揚げした季節の野菜も多くしかも「缶入り熊笹茶」も付いている。道駅の食事にしては良の部類に入る味だった。
食後、すぐ近くの駅へ移動。ここはJR根室本線の現役の幾寅駅舎の隣に「鉄道員(ぽっぽや)」のロケに使った駅舎と駅前食道が残っている。ここは無料で駅舎の中はロケの写真や出演者のサインなどが並んでいる。がらがらで空いているのがいい。邪魔の入らぬうちに記念写真を撮る。
続いて、夕張に向かった。ナビをセットすると道道1030号線を行けとでるが、前からも後ろからも車が全然通らない道。これは怪しいと思っていたら案の定砂利道の林道に変わった。別ルートを選んだ方が得策と地図を広げ、金山湖脇を通る道に変更し事なきを得た。あのまま行って途中コケようもんならヒグマの餌になったかもしれない(ヒグマは損したカモ)。
占冠を経由して走ることおよそ2時間、3時前に夕張の「幸せの黄色いハンカチ」ロケ地跡に到着。夕張の財政厳しき折、ここは500円の入場料を徴収された。炭鉱のバラックの家並み、物干し竿に飾られた黄色いハンカチがなびいている。バラックの中には武田哲也が運転し桃井かおり高倉健が乗った赤い乗用車が置いてある。来場者がコメントを書いた黄色い紙が所狭しと貼ってあるが、古くて読めないものが多かった。ここから遠くない「炭鉱博物館」にも寄りたかったが今回はパス、次回のお楽しみにしよう。
さあ、北海道最後の訪問地、フェリーの出る苫小牧にナビをセット。60㎞に満たない距離だがナビは「高速道路」を選択。一般道、それも雨交じりの道ばかり走らされたので最後にバイクも気持ちよく走りたかったのだろう、そのまま高速に入った。
4時半には苫小牧市内に到着。今回のツーリング最後の晩餐に迷ったが「回転寿司」で〆ることに。入店すると女店員がさっときて「5時までのランチメニューがお得」と盛んに薦めるのでそれにした。ミニうどんもついて量的には満足ながら、単品で「ホッキ」「金華トロさば」「さんま」の三品を追加注文。正直、ここはハズレだった。
近くのコンビニで乗船中の食糧飲み物を買い揃え、フェリー乗り場のある「周文埠頭」へ向かい、ちょうど6時に到着。それでもバイクの5番目だった。乗船手続を終え待合室で今回のツーリングを振り返りしばし瞑想。28日小樽から始まった今回のツーリング、長いようで短い10日間だった。
19時30分定刻に苫小牧東を出港。缶ビール一本飲むとすぐ睡魔が襲ってきた。う〜ん、ほっとして気が緩んで一気に疲れがきたかな、そのまま眠ってしまった。

9月7日 ゴ〜ル
2時ごろトイレに1回起きたが6時過ぎまでグッスリ。洗顔を済ませ、通路のソファに座り外を眺めながらコンビニで買ってきたオニギリとサンドイッチで朝飯。天気はすっきりしないが海上は穏やかそのものだ。
定刻7時半に秋田入港、若干の人と車の出入りを行い、これまた定刻の9時に出港。
10時半頃鳥海山を真横に見るが残念ながら上の方は雲に隠れている。まもなく右舷側に飛島が見えてきた。
11時から船内のイベント「マリンバ演奏会」を見る。勿論プロの演奏だ。開演当時はわずか数名しか集まらずかわいそうだったが、終わるころにはそれでも20名ほどになった。マリンバのほかスチルドラムなどの演奏もありそれなりに楽しめた。
1時半には粟島を通過し、いよいよ新潟県沖に入る。3時過ぎに船内放送で下に降り、下船スタンバイ。天候は曇りとのアナウンスだったが外を見れば若干降っている。バイクのナンバーを見ると私以外は、関東、北陸などからばっかり。みんな慌ててレインウェアを着ていたが、私はそのまま。寝れたら洗濯機に放り込むだけだ。
定時の3時半より若干早く下船。ウチに着き、四時にはバイクにカバーをかけて部屋に上がった。
当初の予定より二日延びた今回の北海道ツーリング、走行距離は2300kmほどになった。雨にたたられ絶景を逸したところも多かったが、事故なく終えることができほっとしていることも事実。現地で他のライダーから得たところによればベストは7月だが、9月上旬に走るのは宿も取りやすくベターらしい。それに海岸線も良いが、内陸線の走りも素晴らしいとのこと。
来年もまた北海道へ行くぞ、コースの研究を始めなきゃあ!!