知床の海難事故

雲は多めながらも今日は雨の心配はなく、終日穏やかな日和だった。

23日から消息を絶っていたウトロから知床岬への観光船、翌24日に10名以上が発見されたが全員の死亡が確認されたという。当時は強風注意報が出ていて地元の漁船や他の観光船が強風で出港を回避してる中、ちっちゃな20トン未満の観光船を出したのか理解できない。詳細は分からないが、報道されてる16m/secを越す風で、しかも風向が北~南西だったら、船がまともでも風に向かって船首をたてるのが精一杯だったろう。

大学4年(1971年)夏の実習で400トン程度の練習船に乗り、遭難した海域と同じウトロから岬を廻って反対側の羅臼まで航海したことがある。沖合3マイル程度(5~6㎞)を走ってると陸は目の前なので安心感はあるのだが、断崖絶壁ばっかりで人家はないし無論何かあったときに避難する入江もない。岬突端の目と鼻の先にソ連が自国領と主張し小さな岩場上に傾いた燈台だけの「貝殻島」があり漁期になると小型コンブ漁船がしばしば拿捕されていたので、我々学生も緊張してワッチ(見張り)してたことを思い出す。

業種は違えど長年海の仕事に携わっていただけに、海難と聞くと胸が痛む。残りの乗員、乗組員の一刻でも早い発見を祈るばかりである、、、