朝から雨が降ったり止んだり。気温も上がらず、寒い一日となった。
水揚げ高・金額ともずっと日本一を続けている焼津漁港が、今大きく揺れている。焼津には世界中で操業する遠洋マグロ漁船(冷凍)、太平洋南方で主にカツオを獲る海外まき網船(海まき船=冷凍)、一本釣りのカツオ漁船(大型は冷凍、中・小型は生鮮)、近海の小型漁船(生鮮)など多くの漁船が水揚げしている。問題になっているのは、海まき船の漁獲物を漁協職員主導で抜け荷して遊興費にあてていたことが明らかになったという。
海まき船の冷凍カツオは水揚げ初日に競りにかけられ、魚種・銘柄別に引取り業者(加工屋)、順番、価格が決まる。これら競り及び水揚げ作業のすべては漁協が担当し、漁協は水揚げ高から決められた手数料を得る。水揚げ量はトラックスケールで行われ、検貫場で空トラックの重量を測定、港で冷凍カツオを積んだあと再度トラック重量を測定し、その差が水揚げ量ということになる。
記事によれば、漁協職員の指示で帰りトラックの重量を測定せずに加工屋で荷を下ろし、加工屋は職員、トラックの運ちゃんに金を渡していたという。この悪行は代々受け継がれて20年以上にわたって行われていたというから、開いた口がふさがらない。私もマルハを含め2010年センター退職するまで20年近く海まき船の事業に携わってきた。焼津出張は数知れず、当然水揚げや検貫場の立ち合いも行ってたから私も騙されていたことになるのかな、、、
仮に4トントラック一台抜けば、カツオが200円/㎏なら80万円の水揚げ減、これが年3回行われ20年続いたとすれば、漁船側の損害は通算48百万円にも上る。これは船主ばかりでなく、水揚げ高に応じた歩合で給料が支払われる乗組員にとっても被害は少なくない。
どんな方法で決着がつくか知らないが、これからも注視していきたい問題である。