サン・ファン号、解体

午前中から陽も照って昨日までの寒さも和らぎ、穏やかな一日となった。

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朝日新聞の土曜版に、宮城県石巻にある「サン・ファン・バウディスタ号」が解体されるという気になる記事が載っていた。伊達政宗が「慶長遣欧使節団」を派遣するために作らせた全長55m、幅11mの原寸大復元洋式帆船である。和船といえば甲板が張られていないタライ型で中央部一枚帆の千石船がある。しかしこの船はガレオン船といわれるデッキ部分より海面に近い部分が膨らんでいるどっしりした安定感のある三本マストの木造船で、二層か三層甲板だったかは忘れたが、400年も前に日本で作られたことにビックリする。石巻市街から車で30分ほど、牡鹿半島の付け根の月浦に係留され、付属のミュージアムとともに観光の目玉となっていたが、東日本大震災津波で甲板やデッキが破損し浸水、その後も強風などで2本のマストが折れたという。2013年ミュージアム再開とのニュースがあったのでいつかまた行こうと思っていたが、船体の腐朽が著しく2018年解体が決定されたそうだ。

ここにはセンター時代に3~4回訪れており、ミュージアムの企画も面白くてお気に入りのところだっただけに解体はショックである。2024年に再々開される際は、四分の一サイズの繊維強化プラスチック製サン・ファン号ができると言うが、木造の堂々とした姿には遠く及ぶまい。「平成も遠くになりにけり」かな、、、