伊豆の大島

台風26号の影響で、朝から大嫌いな風の音が終日聞こえ、ときに激しい雨も降った。今日部屋を出たのは新聞を取りに行った一階のみ、あとはピアノとテレビで過ごす。

台風による集中豪雨により、伊豆の大島で大規模な土砂災害が起き多くの人が亡くなり不明者も多数出ている。
大島には2回ほど行ったことがある。一回は学生の時で、船の付く元町近くの民宿で過ごし、岩場で日焼けして水疱ができえらい目にあった記憶がある。
2回目は社会人になった年。島の南端にある波浮港の民宿に長逗留し、サケマス漁に用いる流し網の改良実験を行った。初めてアクアラングを背負って魚の眼となり、色を変えた網地や棚が見えるか見えないかの実験の毎日だった。夕方には、港で釣りをして小鯵を釣り刺身にしてイッパイの肴にした。出張手当をもらって晩夏の島を楽しむことができ、サラリーマンは気楽な稼業と思ったものだ。

三原山の大噴火の時も心配したが、あの時は何かSF映画を観ているような感覚だった。今度の大災害、何人かでも行方不明者が助かればと願っている。