今回は「速射砲」

もう少し崩れるかなと思っていたが、天気はまあまあ。しかし気温は上がらず肌寒い一日だった。
今日は退院後二回目の診療日。前回言われた通り、剥がれかけているらしい右目の網膜をくっつけるレーザー手術から始める。お決まりの眼圧を測り、目薬により十分に瞳孔が広がったことを確認したあと、台にアゴを載せ額を押し付けてすぐに手術。2011年秋に行った同様の手術では、一発毎慎重にゆっくりとトータル二十数発のレーザーを打たれた記憶があり、今回もそのつもりでレーザーの数を数えるつもりだった。
ところがである。今日は「始めますよ」と言われた途端、パチン、パチンと機関銃を撃つが如く進めていく。四十発くらいまで数えていたが、手の指、足の指を借りても覚えきれないくらい連射が続く。前回の銃が伝来間もない火縄式「種子島」とすれば、今日のそれは「荒野のガンマン」の乱れ撃ち、あるいは長岡藩河合継之助が用いた「ガトリング砲」だったのではあるまいか。
痛みもかなりあって思わず台から顔を離そうと動いたらしく、後半は看護師のオバチャマに「シャラップ」とばかり後ろ頭を押さえつけられてしまった。結局、二百発以上は確実に撃たれたであろう。終わった時には、何もしてない左目からも涙は出るし、額は汗でビッショリだった。
肝心の左目は? 術後の経過は順調らしいのだが、如何せん、このガチャ目。先生に言っても「回復には時間がかかりますよ」の一言で片づけられた。「ダメ、回復の見込みなし」と言われるよりは、まだマシか。
次回の診療は一か月後の4月21日。それ以後は、県庁前のN眼科で経過観察となるという。まあ目の状態に合わせて徐々に慣れつつ、気長に治療を受けるしかなさそうだ。