丸十年、経過

今日は終日雨が降ったり止んだりで、陽が射す時間はなし。昨日まで最高気温10℃を越す暖かい日が続いたので、ちょっと肌寒く感じた。

今日は「禁煙記念日」。大学生活が始まった1968年春以来連綿と続いていたタバコを、2013年のこの日、ついに止めた。きっかけは前年11月に生まれたSちゃんだ。「タバコ吸ってたら抱かせてもらえない」という恐怖心から一大決心、「孫の力」は実に偉大である。

学生時代の銘柄は、「しんせい」「いこい」「わかば」「ショートホープ」、ときにカッコつけて最安値の「あさひ」をふかし、バイトで懐が豊かになると「缶入り両切りピース」を持ち歩いた。「ハイライト」が発売されてからはこれ一筋、止める頃は軽めの「セブンスター⇒マイルドセブン」を吸っていた。

喫煙時代を平均すれば一日1箱20本程度だったろうが、一番吸ったのはサケマス母船乗船中だ。なにしろ通勤時間ゼロだから、6~7時間の睡眠中以外はカタトキもタバコを離さない生活で、一日7~80本は吸っていた。こんなに吸えたのにも理由がある。

本来母船式サケマス漁業は、函館を出港して函館に帰ってくる「内航船」である。しかし、漁場がアリューシャンを挟む北太平洋ベーリング海の国際水域であること、漁業協定順守のため洋上で頻繁にソ連監視船の訪船があったこと(200カイリ時代に入ってからはソ連、米国のオブザーバーが乗船した)、母船式サケマス漁業の「サケ缶」が戦後貴重な外貨獲得の輸出製品であること、などから、「外国往来船」扱いとなり「酒・たばこ」は市販の半分以下となる「免税品」で買えた。しかも東京を発つ前に、出張旅費とともに「前渡金=五万円」が支給されたので、心おきなくタバコが買え吸えたのである。

禁煙して丸10年が経過し今日から11年目に突入だ。ホテルでたまに「喫煙ルーム」にあたるとあまりの匂いにムッとする。喫煙歴45年、禁煙歴10年、もう二度と吸うことはない、、、と信じている。