昨夜は風も強く雨音も大きくて心配していたが、今朝は何とか止んでいてホッとした。
今日はバイクを置き、8時半、歩いて函館見物に出かけた。函館はサケマス時代を中心に何十回となく訪れているが、市内の観光地はあまり歩いていない。ガイド本なども見ながら、新鮮な気持ちで歩き出した。
先ずは宿のある宝来町からすぐの「高田屋嘉平像」を見る。昨年は淡路島の彼の生誕地にも行っている。通勤中、彼の生きざまを書いた司馬遼太郎の「菜の花の沖」を一気に読んだ頃を思い出す。残されている眉が太くタレ目の彼の肖像からみると、この像はかねりイケメンおじさんになっていた。
十字街の交差点にある「龍馬像」と向かいにある「坂本龍馬記念館」を見る。龍馬は維新後の先を見越し、あぶれた武士による北海道開拓と北方領土防衛の「屯田兵」構想を持っていたよし。のち高知の坂本本家筋が北海道へ入植したとにこと。龍馬や家族の書簡のほか、竜馬が愛用した刀と「同じ作者の日本刀」が数多く並んでいた。
途中「函館高田屋嘉平資料館」なる所（記述無し）に寄ったあと、函館のシンボル的な赤レンガ倉庫群へ。サケマス華やかなりし頃は、いつもスカスカのこの倉庫に独航船が使用する「流し網」が山と積まれたものだった。大学の同期がここで宝石店をしており、探してみたけどちょっとわからなかった。
岸壁に沿って西浜の方へ歩く。初めて見る「北海道第一歩の地碑」、内地からの舟が昔ここで着岸してたらしい。中央が「旧函館西警察署」。昭和の時代、この隣に系列会社があり我々の船団事務所となっていた。右が日本初の洋式帆船「箱館丸」のレプリカがあった。
サケマス時代、課員が宿があった常盤坂を上り「旧公会堂」へ行くが、今修理の真っ最中だった。左は「旧北海道庁函館支庁舎」、いやにきれいになっていた。
「こころ旅」でも紹介された函館西高校前の八幡坂からは、旧青函フェリーの船が正面に見える絶景ポイント。近くの「函館ハリストス正教会」からは、10時の鐘の音が鳴り響いていた。
元町界隈を歩く。開港初期に近代化した函館を見せるため、港の外国船から見える二階部分だけ洋風化した建物が何軒かあった。
再び十字街に戻り、ちょっと早いが人気のラッキーピエロで「とんかつカレー」810円で昼飯を食べる。味は？ ほかとアンマリ変わらない「カツカレー」だった。食べ終わって、十字街から湯川行きの市電に乗り、五稜郭公園へ向かう。
タワーに上がるのは3回目。一回目は独身時代に函館の漁網会社の連中と合コンもどきで、二回目は30数年後にカミさんと、そして今日だ。
展望階にはいつ来たのか土方さんが居たし、ドキッとする透ける床があった。公園内へ行く前にビールをグビリ、暑くなってきたのでバカ旨だ。
公園内を少し歩く。ここの石垣はがっしりしている。木の香も薫る平成の函館奉行所は見学料500円、あまり魅力も感じず回避する。
再び電車に乗り、函館山麓にある「碧血碑」へ行く。終点谷地頭の停車場からずっと上り坂できついのなんの、青息吐息でようやくたどり着く。函館戦争、北関東から東北の戦いで犠牲となった旧幕府側の戦死者の霊を弔う碑だ。
時刻は14時過ぎ、宿に戻る。実は暗くなってからロープウェーで函館山からの夜景を見るつもりでいたのだが、一旦休んだらもうダメ、その気力もなくなった。
ここ4～5日は天気が良さそうである。明日は大沼を抜けて、長万部、洞爺湖を経由し、支笏湖畔で泊の予定だ、、、
