お受験の頃

今日は大寒らしい。でもこの時期には珍しく、朝からずっとミゾレも混じらない雨が降り続いた。

昨日、今日と大学入学のためのセンター試験が行われた。私のお受験はもう半世紀以上前の1968年の春。進学校だった高校では、三年時に国立理科、国立文化、私立理科、私立文化に大まかに分けられている。私は一応国立理科系志望のクラス、二学期でカリキュラムを終わらせているため、年明けの3学期はすべて自習(由)時間だった。建前は朝に出欠をとることにはなっていたものの登校するものは少なく、それぞれが好きなところで受験に備えていた。私はいつも友人二人との三人組で県立図書館に通い、息抜きと称して近くの県立会館の喫茶店で時間をつぶす毎日だった。たまに学生服の襟を折ってコートとマフラーで隠し、連れ立ってパチンコ屋に行くこともあった。家でも一応勉強はしていたが、当時流行していた深夜放送目当てに夜更かしすることが多かったように思う。

当時はセンター試験なんぞなく、全国規模の試験といったら旺文社の全国模試だけ。「偏差値」なる数値は出てたがそんなに気にすることはなく、各人行きたい大学を志望し入学試験の本番一本に賭けていた。二月下旬の卒業式では久しぶりに顔を合わすものが多く、スベリ止めの私大に受かって余裕のあるものもいたし、3月3~4日の国立一期校入試を直前にして緊張しているものもいた。私はといえば、勉強をやり切ったというより「もうどうにでもなれ」との気持ちだったような、、、

そこで一句

「お受験は 青春時代の いちページ 懐かしくもあり 忘れたくもあり」