北海道ツーリング 2015 (六日目) 熊が出た

起き掛けにオーシャンビューの部屋の窓を開けると、まだ雨は降っておらずラウスの山々も視ることが出来た。
7時から食堂で朝飯。朝も手作り料理がのった小鉢が数多く並ぶ。このほか生卵、納豆、海苔が付き、思わず二膳目に手が出てしまった。昨夜のライダーと話してたら、「カムイワッカ湯の滝」へは砂利道が10数km続くとのこと。それでは無理、行くのを諦めた。8時半、出発しようとしたらポツポツ降ってきた。宿の親父の勧めもあり、知床自然センターから遊歩道を歩いて「フレペの滝」を見に行くことにする。センターに着くとやや強めの降りになってきた。
歩き始めようとしたらレンジャーに呼び止められ、最近熊が出るので注意してという。大勢の人が歩いているし、滝までは往復45分程度だから心配ないと自分に言い聞かせ、写真のような道を歩き出す。途中、帰りの団体さんと行き交うが、滝が見える東屋に着いた時には一人ぽっちになっていた。デジカメで撮したり単眼鏡で海鳥を観察していたら、先ほどのレンジャーが走ってきて「クマが出たという情報があったので遊歩道を閉鎖します。私は別の道を点検してくるので、300mほど離れたところで待ち合わせましょう」と言う。「マジ? そこまでオレ一人で歩くの?」と問うヒマもなくレンジャーは走っていってしまった。それからは気が急いて何となく早足になるし、レンジャーと合流してからも足早は変わらない。結局熊を見ることはなかったが、センターに戻った時には汗びっしょりになっていた。この雨ではデッキに出れず写真も撮れなかろうと観光船はあきらめ、野付半島へ行くことにした。
峠を越え羅臼経由で付半島ネイチャーセンターに到着。先ずは腹ごしらえと「別海ジャンボホタテバーガー(980円)」を食べる。出てきたのを見て「ん? 何コレ?」が第一印象。パンは小さいし、野菜類が無いのにドレッシングだけ三種類ある。揚げ春巻きの中に大きくもないホタテが2ケ入っていたが「何がジャンボなの?」と聞きたかった。
花が咲き乱れる狭い遊歩道を歩くこと30分近く、ようやく「トドワラ」の先端に到着しお目当ての「枯れ木」を視ることが出来た。豊かな森が海水の上昇による塩害で立ち枯れた姿という。遊歩道からかなり遠く望遠の倍率を上げてやっと撮ったが、特にワビ・サビを感じる景色ではなかったなあ。往復1時間、今日は良く歩く日になった。
花咲の途中、道駅の風連湖に寄った。景色はまあそれなりだった。
花咲の「車石」を見に行く。ここに来るのはタブン2回め、というのは大学三年の夏季乗船実習の中に、この写真があったのだ。ということで40数年ぶりのご対面である。特に感激はなく、それより東に伸びる海岸線がきれいだった。
さあ、お待ちかねの別海町「ロマン」の「ポークチャップ700g(2410円)」を食べに行く。事前に予約したので4時半の入店と同時に出される。ほぼ一年ぶりの再会に思わず顔がほころんだ。早速ナイフを入れ口に入れるが、何か違う。ちょっと焼き過ぎなのかジューシーさが異なるのだ。ナンヤカヤと思いながらも20分足らずできれいに平らげた。
5時半、中標津のペンションに到着。晩飯は当然入らず明朝もゲップが出てるだろうから、今晩は素泊まりである。
明日は落石から厚岸までの海岸線を走り、昨年気に入った牧場脇の道を走って釧路湿原で泊の予定だ。